「個人で始めるリユースショップってあるんですね」
先日、初めてご来店いただいた若いお客様がこんな風に声をかけてくださいました。
おそらく「リユースショップって、個人でも運営できるものなんですね」という意味だったのかなと思います。
確かに、リユース業界は大きな資本がある方が圧倒的に運営しやすく、スケールを大きくすればするほど安定もしてきます。実際、近年の大手リユース企業は出店スピードも速く、店舗数を急速に伸ばしています。
でもその時、ふと疑問に思うことがあります。
「そのたくさんの商品を、誰が、どうやってバイイングしているのか?」
「お客様一人ひとりと、丁寧に接客できているのか?」
リユース業は、ただ物を仕入れて売るだけではなく、“人と服”の背景に向き合う仕事です。
実際、大手リユース企業で働いていた頃、査定理由をご説明する時間も、お洋服をケアする時間も、正直ほとんど取れませんでした。初めての配属先では、今思えばとても健全とは言えない働き方をしていたと思います。
「いろんな形のリユースがあったらいい」
私は今、“丁寧にお客さまと服に向き合える環境”を自分でつくろうと決め、このお店をオープンしました。
ありがたいことに、オープンからまだ3か月ですが、すでにリピートしてくださるお客様がいらっしゃり、イベントに足を運んでくださる方も増えています。少しずつですが、理想としていたお店と、お客様の輪ができはじめています。
また、想像していた以上に「買取先」として当店を選んでくださる方が多く、本当に嬉しく感じています。
「いいアイテムだから、ちゃんと向き合ってくれる人に託したい」と思っていただけていることが、何よりの励みです。
買取が増えると、店内の商品が充実し、より多くの方に楽しんでいただけるお店に育っていきます。まだ始まったばかりのお店ですが、着実に“輪”が広がっているのを感じています。
「BAUM=年輪」
BAUM storeの名前には、“時間とともに少しずつ広がる年輪のように、お客様や服とのつながりを重ねていきたい”という想いを込めました。
これからも、年齢・性別・趣味を超えて、誰もが心地よく過ごせるリユースの場として、さまざまなチャレンジをしていきます。
どうぞ、あなたもこの“輪”の中に加わってみてください。
お洋服のこと、これからのファッションのこと、いろんなお話ができる日を楽しみにしています。